幸せの条件

人が幸せになるために必要なものは、おいしい空気と、きれいな水と新鮮な野菜だと思う。あと太陽。それ以外は全部オプションで、どんなにたくさんあっても、必要条件を満たすことができなければ、幸せにはしない。
でも、自然界にほぼ無尽蔵に存在するこのシンプルな幸せの条件を得るために、なんと無駄な労働をしなければならないのだろう。
選択をするためには洗剤や洗濯機が必要で、食事をするためには調理器具やガス、食材を調達し配送するための膨大な輸送コストが必要だ。
それらを提供する会社が存在し、それにまつわるサービスを提供する会社が存在し、ローン会社なんてものまで存在する。
そうやって市場規模を広げていくことで、労働者を増やし、家族を養い、都市に人口が増えていく。農村や過疎地には仕事がなくて人が減る。
都会には仕事はあるが、幸せになれる条件は、一人当たりほんのわずかしか存在せず、それを得るために膨大な出費を要請される。
なにかがおかしい。