二日連続で検索ネタ

よく夢から醒める間際に、超高速で静止画が連続して再生されることがあります。
もちろん脳内で。
よくあるので、あーまた始まった、今日は何だろうという感じで眺めているのですが、
今朝は人の顔でした。
とくに知っているとかぜんぜん知らないとかそういう区分はできなくて、
ものすごい速度で人の顔がダダダダッーと切り替わる感じ。

こういう現象って、金縛りとかと一緒で、誰にでもあることなんじゃないかと思っています。
こういう現象を連続再生として、スライドショーで写真を高速で切り替えるような感じだなーという解釈は、
自分が生きている時代やテクノロジーに影響されているように思いますが、
何らかの脳の自然現象で、有史以来誰彼に関係なく起こることなのではないかと…。

たぶん江戸時代にも、いつの時代、世界のどこでも同じような体験をした人はいるのではないかと。
そういうものが検索できたら、ありふれた日常という神秘以外の神秘は減るのではないかと。
でも、誰か(プログラムでもいいわけです)がテキストを読んで、
これが類似の体験ではないかとという解釈を、
テキスト固有の文脈から抜き出してくる作業は必要だろうと思います。
ある程度はテキストだけでも検索できるでしょうが…。

私の知っている範囲では、P・K・ディックというアメリカのSF作家が、
カンディンスキーの抽象画のような画像がめまぐるしく変化し続けるのを、
数日間寝ても覚めても見続けたというエピソードがあります。
ディックはこの体験を神秘体験として受け止め、
ヴァリス」3部作と呼ばれる一連の作品、
「釈義」に結実する膨大なメモを遺しています。

そう遠くない将来には、脳の機能が解明されて、
この現象が脳のデフラグだったなんてことがわかったら、
ディックはグレッグ・イーガンふうの作風に転校していたかもしれない、
そんなことを考えました。