以下、読んでみた感想。

とりあえず、よほど安定している企業に勤めてでもいないかぎり、明日仕事にあぶれるかもしれないっていう不安は、普通のサラリーマンならあると思う。
安定した職というのは、もはや誰も信じていない幻想で、そういう幻想が希望として成立できなくなっていることは事実だと思う。
ただ、バブル崩壊後に社会人になった世代と、それ以前の世代との間に消費能力の有無で社会的な扱いがちがうという部分は、飛躍があるように思う。
平和の維持とはいす取りゲームであるという感覚は、とてもリアルで共感できる。
「ポストバブル世代の無職状態をキープする」政府の方向性・社会の黙認というのは、その通りだろうし、ぼくと同い年の友人たちも、高校や専門学校、そして大学卒業後に正社員になっていなかったという理由で、いまだに正社員になれない人は多い。
ネット右翼が、実態のない声をネットであげることで、自分たちの意志を表明しているという考え方には目からうろこが落ちるような気がした。
ネット右翼は、強い主張や、偏りのあるものほど増強され強調されるネット特有の傾向だと思っていたし、教条的な思考を好むこととプログラムというルールによって構成されたネット空間との相性がいいからだと思っていた。
自分がそちら側を指示しないというだけで、じつは本当に右傾化しているという可能性を否定することはできないから、赤木氏のいうとおり、多くの若者がほんとうに右傾化していて、ネットで自分たちの声が大きくうつることに満足を覚えているのかもしれない。