世の中には正しい歴史認識とは何かを重要な問題だと考えている人がいる。

たしかにアウシュビッツはなかったとか、強制連行はなかったとか、そう考える人が大勢になったら、徴兵制はあった方がいいとか言われそうでとてもイヤだ。
彼らにとっての悪とは何なのか、想像してみるのだがよくわからない。
私にとっての悪はとても明快で、労働を集約して得られる利益を必要以上に自分の懐に入れるということだ。
だからといって、等価交換の世界を理想だと考えているわけではなく、この悪をできるだけ避けて生きたいと考えているだけだ。
いまの日本の諸悪の根源は、雇用を廃止してコストを下げ、法人税で税収を増やすという御手洗ビジョンにあるように私には思える。
御手洗の認識はどこかまちがっていて、そのせいで私のような下流サラリーマンは大きな実害を受けているのだが、どうして御手洗たち経団連の認識はあまり問題視されないのか不思議に思う。
経団連や国のやり方が格差や貧困を生んでいるのに、まるでそこから目を背けさせるかのように歴史認識が持ち出されることに、ものすごく短絡的な政治を見てしまうのは私だけだろうか。