押井の攻殻は神話であり、神山の攻殻は人間ドラマである。

押井版の攻殻は、神山版よりも暗くて奥行きがある。
神山版の攻殻は、不安ではあっても、その正体はわかりやすく、その世界は明るくて開かれている。
画面が暗かったり、映画かTVかという違いもあるのだろうが、SAC-SSSを見てから、押井が遠景で語っている世界は、かなり上下差の激しい歴然とした階級社会であり、そこがしっかりと描かれている分だけ闇が深いということだよくわかった。