つまずき

ずいぶん長い間、更新を怠ってしまった。
何でかというと、それなりにいそがしかったからと月並みな回答になってしまうが、
ネットの匿名性について考え出したら、書けなくなってしまった。
ぼくは、まぁどこまで行ってもこの世界はどこかしらまちがっていると思うことをやめることはできない。
だから、というと飛躍があるが、どうにかして、この世界が自分にとってしっくりくる場所にするための一つの手段としてブログを書いている。
その方法論が、小山龍介みたいに、この世界に対してポジティブで、建設的なビジネスを通じてやっていこうという姿勢だったとしたら、よかったのかもしれないが、あいにくそう肯定的にはなれない。
この世界が資本主義で、その土俵の中でやっていくしかないとしても、利益を生まない方法しかいいとは思えない。
労働に対する対価が賃金で、賃金が成果物の価値によって規定されるのはいいとしても、公務員を養うための税金とか、富めるものをさらに富ませるだけの搾取とか、利益にはそういう余計なものが混入してしまうからだ。
そういう余計なものに余計だということ、おかしいものにおかしいということは、実名の世界が、義務とか権利とか職責とか、利益によって生活が支えられているという事実と、その利益を支配する「権力」という魔術的な幻想によって支えられている限り、かなり困難であると思う。
もしグットウィルやNOVAをクライアントに抱えていて、それらを実名で批判して許される企業というのはどれくらいあるのだろうか。
まぁ、力不足ということなのかもしれないけれど、ぼくにとって匿名性を失うということは、自由な空想や考えを発表する場を失うということだ。

だから、ここ数ヶ月の間に起きた個人的な出来事を語ることは、いま維持している匿名性を希薄(?)にしてしまいそうで、どうしようかなと書きあぐねてしまっていた。
だったらやめろよ!という話もあるが、わかる人にはわかってしまっても仕方がないけれど、あまり恥ずかしくない程度を維持しつつ、住所を特定されてヒヤッとすることがないように気をつけて続けてみるという気持ちになったので、書いてみた。

というわけで、エヴァがめちゃめちゃ見たい!
恥ずかしながら、ヒッキーが気になって仕方がない。

M・M・バックナーの「ウォーサーフ」はダメだった。上っ面をなでてる感じ。設定もおもしろくない。

ウォー・サーフ〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

ウォー・サーフ〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

ウォー・サーフ 下 (ハヤカワ文庫 SF ハ 14-2)

ウォー・サーフ 下 (ハヤカワ文庫 SF ハ 14-2)

ジョンコートニー・グリムウッドの「サムサーラ・ジャンクション」も期待はずれだった。スタイルはあるのかもしれないけれど、内容がない。

サムサーラ・ジャンクション (ハヤカワ文庫SF)

サムサーラ・ジャンクション (ハヤカワ文庫SF)

アークエンジェルプロトコル」はミカエルとかルシファーとか臆面もなく出てくる時点で投げ出してしまった。途中でやめたのは久しぶり。

アークエンジェル・プロトコル (ハヤカワ文庫SF)

アークエンジェル・プロトコル (ハヤカワ文庫SF)

やっぱり、アリステア・レナルズの新刊に期待ということで、また今度。